第52回知的コミュニティ基盤研究センター研究談話会のご案内
テーマ
「著作権制限規定の意義 −市場の失敗とフェア・ユース−」
講演者
村井 麻衣子 (筑波大学大学院 図書館情報メディア研究科・講師)
場所
筑波大学春日キャンパス 情報メディアユニオン3階 共同研究会議室
I
概要
日時
平成20年5月13日 (火) 16時00分〜17時00分
日本著作権法が個別具体的な制限条項を定めているのに対し、米国著作権法にはフェア・ユース(fair
use)という一般条項が定められています。Gordonは、経済的な分析によりフェア・ユースの基本的な原則を解明しようと試み、
「市場の失敗」を救済するものとしてフェア・ユースを位置づける理論を提唱しました。後に、この理論を採用したとされる判決も登場し
ましたが、Gordon自身は、本来の意図と異なる形で理論がとらえられているとして、市場の失敗のカテゴリーを二つに分類すること
で理論のさらなる精緻化を試みています。
本談話会では、この市場の失敗理論を軸として、Gordonの立場の変化も視野に入れつつ、関連する判決や議論を紹介することで、著
作物利用に関する取引可能性が広がっているなかでの著作権制度及び著作権制限規定のあり方を検討するための視座を提供したいと思います。
参加資格
事前の申込みは必要ありません。学生,教員,学内外を問わずどなたでも参加ください(無料)。 問合せ先:知的コミュニティ基盤研究センター E-mail: kc-office アットマーク slis.tsukuba.ac.jp TEL: 029-859-1524(学内からは内線81524)