第140回研究談話会『図書館情報学とデジタル・ヒューマニティーズ - デジタルに転換する時代へ共に歩みだす』( Heike Neuroth 氏)開催

テーマ
Title
図書館情報学とデジタル・ヒューマニティーズ - デジタルに転換する時代へ共に歩みだす
講演者
Speaker
Heike Neuroth 氏 (ポツダム専門単科大学 情報学部図書館情報学科 教授)
日時
Date
平成29年2月21日 (火) 13:45-15:00
場所
Location
筑波大学 筑波キャンパス 情報メディアユニオン 3F 共同研究会議室1
概要
Abstract
科学や社会の実証的研究とデジタル化が進むにつれて、デジタル技術を多用する人文学をはじめとした各分野で、新たな統合のシナリオが生まれている。何百万という書籍のメタデータなど、情報の専門家は常に膨大な量の情報を扱ってきたが、今日では文学研究、考古学、美術史など、あらゆる人文学の分野で、研究の方法や過程にデジタル技術を取り入れている。例えば文学研究では、大量のデジタル化された文献を、事前に指定された基準に沿って研究し、特定のアルゴリズムに基づき分析することが出来る。「普通」の人が一生をかけて読める書籍はせいぜい3000冊ほどだろうが、量的な処理が可能になった今日の文学研究においては、比べ物にならないほど大きな情報の集積を研究対象とすることが出来る。その基盤となるのは、書籍や彫刻、出土品などのデジタル資料化により世界中の研究者に閲覧、参照、研究を可能にする、デジタル化の進行である。しかし、このためには、専門家によるデジタル資料の評価、管理が必要となる。「構造化」され、基準に基づき示されることによって、デジタル資料は更なる知識プロセスのための基盤をなす。ここに、情報学、図書館情報学は、ゲートキーパーとして文化・学術的財産を保存してきた長い歴史を生かし、役立てることが出来る。
参加資格
Participation
講演はドイツ語で行われます(日本語通訳付)。事前の申込みは必要ありません。学生,教員,学内外を問わずどなたでも参加ください。
資料
Files

備考 Notes

第140回研究談話会ポスター

ハイケ・ノイロートは2015年4月からポツダム専門単科大学の情報学部図書館情報学科の教授として、研究データの管理やデジタル・ヒューマニティーズの研究に従事している。それ以前は、ニーダーザクセン州立図書館兼ゲッティンゲン大学図書館の研究開発部門で10年以上にわたり主任を務め、マックス・プランク研究所のマックス・プランク・デジタル図書館ではデジタル・ヒューマニティーズ分野の客員研究員として研究を進めた。また、人文学をはじめとした各分野の研究者と共に、デジタル・ヒューマニティーズの分野で長期的なプロジェクトを立ち上げ、研究基盤の構想を進め、実際に構築した。
(TextGrid, http://www.TextGrid.de 、 DARIAH, https://de.dariah.euなど)