第141回研究談話会『ひきこもる若者の情報行動( Ari Haasio 氏)』開催
| テーマ Title |
ひきこもる若者の情報行動 |
|---|---|
| 講演者 Speaker |
Ari Haasio 氏 (セイナヨキ応用科学大学(フィンランド) Principal lecturer) |
| 日時 Date |
平成29年5月23日 (火) 13:30-14:30 |
| 場所 Location |
筑波大学 筑波キャンパス 情報メディアユニオン 3F 共同研究会議室1 |
| 概要 Abstract |
フィンランドにおいて引きこもってしまった若者たちの情報行動についての研究に関する報告を行う。この研究は個人の情報情動に社会からのひきこもりがどのように影響を与えるかをより深く理解しようとするもので,フィンランドにおけるオンラインのディスカッショングループ(Hikikomoro)を介して収集されたデータを用いている。446のスレッドから6910のメッセージが分析され,どのような情報ニーズを有するかを12のカテゴリーによって分類した。もっとも多いテーマは経済的な問題であり,健康,社会からの脱落がそれに続いている。定性的な分析の結果,ディスカッショングループにおいては新たな情報ニーズはオンラインでの会話が進むにつれて生じてくることがわかった。また類似性のある疎外感を共有する経験が参加者によって書き込まれるメッセージに対する情報の信頼度を高めることが明らかになった。この研究の結果,疎外感と生活スタイルは相互に作用しており,また,その両方が情報探索行動に影響していることが明らかになった。ディスカッショングループは引きこもってしまった若者にとってのバーチャルな「小さな世界」として機能しているのである。 |
| 参加資格 Participation |
講演は英語で行われます。事前の申込みは必要ありません。学生,教員,学内外を問わずどなたでも参加ください。 |
| 資料 Files |